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まさかね…ブログに「文(その他)」フォルダが登場するとは自分でもびっくりだよ…←
まぁボカロと言ってもいいと思うんですが。他作品書く確率は低いので(笑)
リンに言われて(つか脅されて)買出しに行くことになった哀れなレンくん。←
今回はカイトとメイコも登場です。ルカさんも入れたかったけど長くなりそうで無理だった…!次回こそは、ルカとがくぽとぐみも書きたいです。
レンミク小説、追記からどうぞ^^
なんとなく、寒気はしたんだよ寒気は。
「ねーねーレンレン♪」
「………」
そしたらほら、案の定。後ろからやけに甘えたような声が。
――リンがこんな風にオレを呼ぶときはたいてい、オレをパシリにするときだ。長年の付き合いでそれくらい分かる。
だから目の前のゲーム(ちなみにボス戦一歩手前)から視線を話さずに、あえて口調に乗ってみた。
「なーにーリンリン」
「あのねー、買い置きのみかんがなくなってるのー」
「…だから何。オレ食ってねぇし」
これは本当の話。たとえリンがオレのバナナを食べようとも、オレはみかんは食べない。(もはや意地だ。バナナ好きの。)
ゲームの中の主人公は次のフィールドへと移った。うん、順調。待ってろボス。
「え、レンが食べたんじゃないの?」
「だから知らねぇって。また自分で無意識に食ってたんじゃねぇの?」
「んー…まぁ、それはどうでもいいんだけどさー」
ブチッ。
突然テレビが真っ黒に。オレの頭は真っ白。
しかしなんとか一瞬で我に返り振り返ると、リンがテレビのリモコン片手にすまし顔で立っていた。
「てめ、ふざけんな!今ちょうどモンスターに遭遇したとこだろが!」
「はぁ?んなこと知らんわ。アタシのみかんがなくなったっつってんだけど!」
「だからなんだよ!」
「普通それ聞いたら『買ってくるよ』くらい言うでしょうがっ!アンタそれでもアタシの弟!?」
「ばっかお前の弟がんなこと言うわけねぇだろ!」
「それどういう意味だこのヘタレン!」
「てめーが自己チューって意味だこのバカリン!」
リアルにバトル開始。ゲームの主人公はもう既におだぶつだろうが、オレは目の前のモンスター(あ、リンね)に果敢に立ち向かっていった。――つもりだった。
「……へーえ?レンくんいい度胸してるねぇ?」
ボキッバキッ。
女としてありえない音が拳から発せられている。いやでもそれができるのがリンなのだ。
それを聞いた瞬間、真っ向に立ち向かっていこうとした精神は一瞬で打ち砕かれた。だって血の気がひいていくのが自分でも分かる。
「んで?行くの?行かないの?」
「…どうしても買ってきてと言うのなら」
「んじゃあ、さっさと買ってこい」
「……………はい…」
くそうオレのヘタレン!意気地無し!折れるの早過ぎ!
自分の不甲斐なさに思わず泣きそうになる。いくら姉といえど、女の子に勝てないなんて。
完全に諦めた様子のオレを見てか、リンは顔にさぞや満足そうな笑みを浮かべた。
「それでこそアタシの可愛い弟だわ☆」
「………(うぜぇ)」
「じゃあレンレン、よろしくねー♪」
「は?ちょっとリン、金くらい置いてけ…っ!」
オレが言い出すより早く、リンは一目散に逃げていく。その背中を見送りながら思わず舌打ち。金はあとで絶対請求、おk!
もちろんリンにもだけど、情けない自分にもイライラして八つ当たり気味に財布を掴んで部屋を出た。
途端、暑さが襲ってきて更にイライラ。夏は暑いから嫌いだ!や、ウソだけど!
階段を駆け降りリビングに向かう。扉を開けて早口で用件のみを伝えた。
「買い物行ってくるけどアイスと酒買ってくればいいよな!?」
「あらーレン気がきくじゃなーい」
「いってらっしゃーい」
上から順に俺、メイコ姉、バカイト。
俺の言うことなんか分かってたようにさらっとした返しには思わず苦笑した。『買い物』の時点で口が『酒』『アイス』と言いかけていたし。
分かってる。どうせ誰もクーラーのついた部屋から出たくないんだろう。オレだってそうだ。悪いけどこんな暑いのにエコとか無理です。
でもさでも。嘘でもいいから「買い物なら私が行くわよ」「それくらい俺が行くよ!」的なそういう言葉が欲しかったりした。期待したオレがバカなんだって分かってるけど、この家にそんな人がいるわけないって分かってるけど!(何せ毎日の買い物当番をじゃんけん真剣勝負で決める家だし)
――もういいや、うん。くだらないやりとりをしたらなんか諦めがついた。ため息一つ吐いていってきます、と言ったらいってらっしゃい、と二つの返事が返ってきた。ちなみにメイコ姉は「お金あとで払うから」と付け加えてくれた。さすがメイコ姉、その辺はバカ2人とは違うね!
玄関に向かい無造作に置かれていた自分のサンダルを履く。
さて行くか、とドアノブを回したと同時に、後ろから階段を下りる軽快な音が聞こえた。
「…あれ、レンくんどっか行くのー?」
どきん。掛けられた声に振り返る。
そこにはふわふわと効果音でもつきそうな足取りで俺に近付いてくるミク姉がいた。
うわうわうわ。どうしよオレ、とりあえず落ち着け。話し掛けられるたびにドキドキしてたら心臓もたないっつの。
分かる人には分かるだろう。そうだオレはこの天然さんのことが大好きだ。(もちろん兄弟とかいう意味じゃなく。)だから内心いっぱいいっぱい。まあ、平静は装ってみるけどね。
「ん…ちょっと買い物に」
「…レンくんお一人で?」
「まあ…頼まれた、から」
パシリなんですオレは、なんてそんなダサいこと正直に言えるわけない。それを知ってか知らずか、ミク姉は「そうかぁ」なんてしきりに頷いてオレの顔をじっと見ていた。ちょ、待てそれは耐えらレン!(あ、うまいかもこれ)
「な、なんかついてる?オレの顔」
「ううん、せっかくだから私も一緒行こうかなぁと思って…」
「そっか………え?」
ストップ。なんて言ったこの人、今『一緒に』とか言った?
たぶん今目が点になってる。今度はそのままオレがミク姉を凝視すると、ミク姉はにっこりと笑って言った。
「うん!私も行く!」
「え、あ、ちょ」
「ちょっと待ってねー…んー、サンダルこれでいっかなぁ…」
「いや…あの、まじで来んの?」
「うん、ダメ?」
「ダメじゃないけど、さ…」
いや、オレの精神面としては結構ダメかもね。もちろん二人で出掛けられるのは嬉しいこと極まりないけど。
しかしその上目遣いは反則でしょう。可愛すぎてなんにも言えなくなっちゃうじゃないか!
「…ミク姉が行きたいって言うんなら、好きにすればいいんじゃないの?」
「本当っ?ありがとう!」
「や、別に全然…」
ツンデレン発動。嬉しいくせにオレったらと自分ツッコミ。素直じゃないなぁ可愛くないなぁ、なんて。
ミク姉はただでさえニブいから、こんなことしてたら絶対気付いてくれない。分かってるのにね、一度根付いた性格はなかなか変えられないよ。(ヘタレンも含めて、ね)
「じゃあ行こうよレンくんっ!」
「あー、うん」
ミク姉は意気揚々と外に出る。――二人きり、だ。
じーん…と、幸せすぎることを実感。全国の初音ミクファンの皆様本当すいません。今だけは調子乗らせてください。
いつもならここで(主にリンの)邪魔が入るという最悪のパターンだが、今日は暑さにやられてクーラーの効いた部屋からは絶対出てこないはず。久しぶりの二人きりは幸せ通り越して感動ものだった。うん、ちょっと泣きそう。
ふと横を見れば、ミク姉は上機嫌に鼻唄なんか歌ってたりして――ん?よく見れば確かに、やけに上機嫌、な気がした。
「…なんか機嫌良いね、ミク姉」
「んー?そりゃあ嬉しいですから」
「?…買い物行くのがそんなに嬉しいの?」
「うーん…まぁ間違ってはいないけど、ちょっと違うかなぁ?」
ミク姉はオレの顔を見ながら首を捻る。それを追って同じ方向に首を傾げてみた。
いきなりだが、ミク姉の表情はほんとコロコロ変わると思う。今も、一瞬顔を赤くしたかと思えば困ったように息をついて、最終的にまた笑顔になった。
緑の綺麗な髪を風になびかせながら、ミク姉は前を向く。先程の表情の意図が見えなくて、オレは更に首を傾げた。
「ねえミク姉…」
「レンくんと一緒だからだよ」
「え…?」
ふわり。振り返ったその笑顔が、今日見た中で一番綺麗で。
思わず見とれてたら、ミク姉は照れ臭そうに呟いた。
「ほんとはレンくんと二人だけでお出かけしたかったなんて…恥ずかしいからみんなには内緒だよ?」
――言いません。絶対言いません。
真っ赤になってまたそっぽ向いてしまったミク姉と、それに負けないくらい真っ赤な顔して動けなくなったオレ。そんな情けないとこも含めて、こんなに幸せすぎる話は、
二人だけの秘密
(同じこと考えてたんだなぁって、)
(それだけは伝えたくてその手を握り締めた)
…はいっ!初レンミク!レン→←ミクって感じ?
レンくんがミク姉のこと好きすぎて面白いです(書いたの誰)
…や、ウソですこれくらいでいいんです。ウチの双子はミクのこと大好きです。
なんか一人称で書いてった方が書きやすいかもなぁって思いました。
これからこんなノリが多くなると思います。やっと文書く感覚がつかめてきた、ぞ…!(すげぇ今更)
最後まで読んでくださってありがとうございました!
しょうもないオマケ↓
「あれぇ~…?ねぇカイ兄、ミク姉はぁ~?」
「ミク?レンと一緒に買い物行ったみたいだよ?」
「はい!?」
「レンも気が利くよね~自ら進んでアイス買ってきてくれるなんて♪
…あれ?リン?どうしたー?」
「…あんのヘタレン…っ!」
アタシが買い物行けばよかった!
リンどんまい^^←