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二次元NLCPに愛を注ぐブログ (苦手な方はダッシュで逃げてください)
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昨日の日記、私だいぶ焦ってる(笑)
どうしたって間に合わないのは変わらないのにねーあははのは。←

というわけで今日は宣言通り駄文あげに来ました!
これがあるのでテニスの感想は明日にさせていただきますー!^^

前書きという名の注意。
この間のツナの駄文のイーピンSIDEです。あらかじめ前作を見た方が良いかもしれません;
ヒバピンというよりむしろそれ前提のイーピンと奈々。
またしても雲雀は名前しか出てきませんもうこれってヒバピンって言わないんじゃ…;
ツナとビアンキもちょこっとだけ。ヒバピンは次の雲雀SIDEでいっぱい出ます(笑)

ご理解いただけました方は、続きからどうぞ!

 
 
 
 
ある、夏の日。―SIDE.I―
 
 
 
 
この日のイーピンは、いつもとは違っていた。
 
 
先日奈々に買ってもらった浴衣を取り出しては眺め、また丁寧にしまっておく。それを30分に1回は繰り返していた。
そしてそのたびににんまりと笑顔になって――とにかく彼女は誰の目から見ても分かるほどに『浮足立って』いたのだ。
 
 
そんな彼女の様子を、居候先の優しいお母さん――奈々は微笑ましく思って見つめていた。
 
「…早く着たいわね、イーピンちゃん♪」
「あ……えと、ごめんなさい…」
 
あまりに自分が忙しなく動いていたのを自覚したのか、イーピンは頬を赤らめて俯く。
奈々は首を振り、笑顔で言った。
 
「いいのよ、その気持ちはよく分かるわ。私も初めて浴衣を着た時はそれはもう嬉しかったものー♪」
「ママン…」
「それに…それが好きな人のためだと、余計嬉しいわよね」
「!」
 
奈々の言葉に、イーピンは先程とは別の意味で真っ赤になる。
 
 
――今年の夏祭りは、浴衣を着てあの人に会いに行きたい。
 
そう思ったのは今に始まったことではなかった。本当のところ、毎年京子やハルが着てくるのを見ては羨ましいと思っていたのだ。
 
――だからかも知れない。
イーピンは先日、奈々と行ったデパートで行われていた浴衣フェアに思わず釘付けになってしまった。
そしてそれを見かねた奈々が、直ぐ様「買おう」と言ってくれたのだ。
 
最初はイーピンも断ったが、奈々は「私が着てもらいたいのよ!」と笑顔で譲らず、イーピンの方が押し切られてしまった。
それで奈々と一緒に選んで、1番気に入ったものを買ってもらったのだが――この感謝は計り知れない、とイーピンは思う。
 
「ママン…本当にありがとう…」
「もうっ、お礼はいいって言ったでしょう?でも…どういたしまして」
 
奈々はふわりと笑うと、イーピンの頭を優しく撫でた。
その優しさが心に沁みて、イーピンの方も自然と顔を綻ばせる。
この人は本当に優しい人だ――と、そう思った。
 
 
 
 
「――さて、じゃあそろそろ着替えましょうか?」
「えっ……」
「早い方がいい、でしょ?」
「っ……はいっ!」
 
奈々の言葉にイーピンは嬉しくなって、威勢のいい返事をして立ち上がった。
 
――やっと、やっと着れる。
 
その思いがイーピンを焦らせ、彼女は急いで浴衣のある二階の和室へと向かった。
 
 
 
 
――途中綱吉の部屋を通ったイーピンは、彼がリボーンと一緒に勉強しているのを横目で確認する。
 
(…沢田さんも、朝からご機嫌だったな)
 
イーピンはふと思った。
理由は知らない。けど、自分と似たようになんだかそわそわしていたのだけは分かる。
きっと皆とお祭りに行くのが楽しみなんかな、うんたぶんそう、と一人自問自答して、イーピンは小さく息をついた。
 
――正直なところ、去年までのように皆とお祭りに行きたい気持ちだって、確かにあった。
綱吉や他の皆だって、イーピンにとっては大切な人たちだ。今でも躊躇う部分はどこかにある。
でも、それでも今は、一刻も早くあの人に浴衣姿を見せたい、という気持ちの方が勝っていた。
 
(…ごめんなさい、沢田さん)
 
イーピンは心の中で呟いて、綱吉の部屋の隣に位置している和室へと入る。
タンスを開けて先程眺めたばかりの浴衣を取り出し、そのまま丁寧に床に置いた。
 
――淡いピンク色の桜が小さく、だけどたくさん描かれている水色の浴衣。
奈々はこれが1番似合うと言ってくれたし、イーピン自身もこの浴衣が1番気に入っていた。
 
桜はどこか、あの人を思わせる部分があった。だから彼女は桜が好きで、それ故浴衣も桜をモチーフにしたものを選んだのだ。
 
(…雲雀さん、も、気に入ってくれるといいな)
 
彼のことを考えただけで自然と頬が緩む。
イーピンは浴衣を見つめながら、ただただそれだけを考えていた。
 
 
 
 
「ごめんねイーピンちゃん、ちょっと洗濯物取り込んできちゃったから――」
「ひゃぁうっ!」
 
不意に後ろからかかってきた奈々の声に、イーピンは思わず声を上げてしまう。
奈々は部屋に一歩入りかけながら、イーピンの様子に目を丸くした。
 
「あら…どうかした?」
「ご、ごめんなさいっ!いきなりでびっくりして…っ!」
 
――まさか奈々に気付かないほど考え込んでしまっていたとは。
 
殺し屋としていけないなあ、とイーピンは半ば苦笑する。
奈々は小さく頷くと、イーピンが広げていた浴衣を手に取りながら言った。
 
「さて…じゃあ着替えましょうか」
「あ、はいっ!」
 
イーピンは慌てて立ち上がった。
 
 
 
 
***
 
 
 
 
「――はい、できあがり♪」
「う…わぁ………っ!」
 
――30分後。
 
イーピンは無事浴衣を着ることができた。
出来映えは完璧だった。イーピンは鏡の前に立って、思わず感嘆の声を上げる。
「すごい、きれい……っ!」
 
感動するイーピンの肩に手を置いて、奈々はにっこりと笑いながら言う。
 
「良く似合ってるわよ、イーピンちゃん」
「…ママン、ありがとうっ!」
 
イーピンが嬉しさの余り思いきり奈々に抱きつくと、頭に付けた簪がカシャリと音を立てて揺れた。
 
――奈々は浴衣を着付けるだけでなく、髪の毛も綺麗にしてくれた。
そこで渡された、浴衣と似た模様の簪。
「似合うと思って買っておいた」と話しながら挿してくれて、イーピンは感謝の気持ちでいっぱいになった。
 
「ほんとにほんとにありがとうっ!嬉しいっ!」
「はい、どういたしまして。喜んでもらえたみたいで良かったわ」
「…私、沢田さんに見せてきますっ!」
 
――やっぱり綱吉には1番に見せておきたい。
 
それで笑顔で似合うと言ってもらえたら、きっと自信がつく。
そう思ったイーピンは隣の部屋へと駆け込んだ。
 
 
 
 
***
 
 
 
 
『…に、似合う似合う!めちゃくちゃ可愛いよイーピン!!』
『ほんと誰が見ても可愛く思うって!』
 
綱吉は予想以上にべた褒めしてくれた。
だからイーピンも――途中から恥ずかしくなってきた部分はあったが――予想以上の自信をつけて、笑顔で綱吉に言うことができた。
 
 
 
 
「じゃあいってきますね!」
 
――行き先なんて言わずもがな、だ。
イーピンは一刻も早くあの人に会いに行きたくなって、浴衣に気を配りながらも急いで階段を駆け降りた。
 
「――あら、イーピンちゃん。ツッくんには見せてきたの?」
「あ、はい!沢田さん似合うって言ってくれました!」
「それは良かった♪…もう行くの?」
「はい!いってきます!」
「気を付けてねー?」
 
奈々に見送られながら、イーピンは用意されていた下駄を履き、そして玄関のドアを開けた。
一歩外へ出ると、そこでちょうど買い物から帰ってきたビアンキとはち合わせる。
ビアンキはイーピンに気付くと、直ぐ様イーピンの格好を一弊した。
 
「あらイーピン、浴衣似合ってるじゃない」
「わ、ビアンキさん!ありがとうございます」
「ふふ…これも愛の力かしら、ね?」
「や、やだ…やめてくださいよもう……」
 
全てを見透かしたように微笑むビアンキに、イーピンはさっと頬を染めて首を振った。
その様子にビアンキは一層笑みを濃くして――手に持っていた袋の一つをイーピンに差し出した。
 
「?なんですかこれ…?」
「八百屋のおじさんが、アンタんとこの子供にってくれたの。せっかくだから一緒にやってくれば?」
 
ビアンキから手渡された袋には花火セットが入っていた。
誰と、なんて主語がなくても伝わる。
イーピンは嬉しくなって、満面の笑みでビアンキにお礼を言った。
 
「ありがとう、ビアンキさんっ!」
「別にいいわよ、どうせ貰い物だし…ほら、行きなさい」
「はいっ!いってきます!」
 
ビアンキにも同じように挨拶をして、イーピンは今度こそ家を出た。
 
カラコロと新品の下駄が音を鳴らす。
多少の歩きにくさは感じたが、今のイーピンにはそれくらい何のその、だった。
 
 
 
――奈々と二人で選んだ浴衣。あの人も気に入ってくれるといい。
 
綱吉も似合うと言って喜んでくれた。もしあの人が微笑んでそう言ってくれたなら、それだけで幸せだ。
 
そして彼の仕事が終わったら――ビアンキがくれた花火、やりたいなと思う。
今夜打ち上げられる大輪の花火は見れなくていい。それよりもあの人とできる花火の方が綺麗に決まっている。
 
 
 
 
(――早く………)
 
早く、雲雀さんに、会いたいな。
 
 
ふふっと笑みを溢して呟くと、イーピンは浴衣が崩れない程度に小さくスキップをした






イーピンとママンが仲良しこよしな話が書きたかったんです。

ていうか浴衣着るまでの経緯とか…?あとはビアンキ(笑)
文体おかしかったらすいません。…あぁ、いつものこと?...
あとで見返しておかしかったらこっそり修正しときます。

よーし、雲雀編では思いきりヒバピンさせてやります!(笑)
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